マイホームを計画している場合、どのような設備を整えたらよいのか悩みます。イメージがわきやすいのは、キッチンやトイレ、寝室などのインテリアといった身近にあって生活に密着しているものであり、設備についての検討も前向きになることが多いです。ですが居心地の良いマイホームを作るには、目に見える基本装備ももちろん大切なのですが、目に見えていない部分にも注目することが大切であり、あらかじめしっかりと計画を立てることが必要となります。
快適な癒しの空間を作るには床暖房が最適です。床暖房は電気ヒーターや床の下にパイプを通し温かい水を流すヒートポンプタイプのものがあり、温水床暖房が主流となっています。温水タイプのものは急激に熱くなったりせず、じんわりと部屋を暖めていくので、体にも優しく急激な温度変化も起こりません。
居心地の良い快適なマイホームであればエアコンや電気暖炉でも良いように感じますが、エアコンと床暖房の違いは、床暖房は床全体を暖めており、部屋をまんべんなく暖めることができる点にあります。床からの暖房は輻射熱という原理を利用しており、床から出た赤外線による熱が壁や天井に届き、反射をすることによって均一に温めることができます。この原理はサウナと同じであり、遠赤外線のような柔らかな温かさが特徴です。
一方のエアコンやファンヒーターなどの対流式暖房と呼ばれる種類のものは、置いてある場所や部屋の上部は温かいものの、冷たい空気は床付近に集まってしまいます。これは空気の仕組みが関係しており、暖かい空気は上へ冷たい空気は下へたまるので、強制的に床近くの空気を上へと循環させなくてはなりません。扇風機やサーキュレーターなどを利用して空気を巡回させますが、ほこりが舞う可能性もあり、必ずしも衛生的とは言えない場合もあります。室温はしっかりと保たれているのに寒く感じるのは、一つの部屋で上中下と気温に差があることを意味しています。
インテリアなどはマイホームを建ててからも手直しなどができますが、空間を快適な状態にし、居心地の良いものにするには建てる時に基本装備として行わないと余計なコストがかかってしまいます。さらに温水式と電気式を比べた場合、電気式の方が初期費用が安くメンテナンスもさほど必要ありませんが、月にかかる高熱費は割高になるので長い目で見ることが大切ですし、どこの場所に設備を整えていくかも考えなくてはなりません。インテリアばかりに目を配らず、本当に癒しや居心地の良い快適な空間になるにはどのような設備が必要かを考えていきます。